馬込文士村解説板 石坂洋次郎

臼田坂の下宿人 石坂洋次郎(1900~1986) 小説家

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青森県生まれ。教職の傍ら執筆活動を続ける。昭和11年「若い人」がベストセラーとなりこれをきっかけに上京。以後【青い山脈】【陽のあたる坂道】など庶民的な作品で人気を集めた。

石坂洋次郎の下宿は、臼田坂の登り口辺りにあった九州閣というアパートでした。九州閣は-なかなか瀟洒(しょうしゃ)な建物-で津村信夫、猪野謙二、立原道造らも住んだことがあります。このころの洋二郎はまだ大学生で創作活動の方は手をつけるのみで、完成品はありませんでした。大学卒業後にようやく「海を見に行く」を書き上げますが、原稿を託した相手に忘れられ、仕方なく郷里に帰って教職につきました。石坂が再びペンをとり、作家として状況して田園調布にやってきたのは昭和十一年のことでした。

参考文献 野村裕【馬込文士村の作家たち】

 

 

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